体重測定で ’自分の適正体重’ をみつける

保健師コラム<2022年度(1月号)> シリーズ「みつけて、対策」)

第10回目は、体重測定で ’自分の適正体重’をみつける です。

Aさん 「最近、営業会議で“DX”という略語をよく聞くけど、それってなに?」
Bさん 「ちょっと、それ知らないとヤバイよ。DX(ディーエックス)とは、「Digital Transformation(デジタルトランスフォーメーション)」の略称で、デジタル技術によって、ビジネスや社会、生活の形・スタイルを変える(Transformする)ことです。」
Aさん 「それじゃあ、うちの娘が好きな韓国の男性アイドルグループの“BTS”は?」
Bさん 「韓国語で、バン(Ban 防)・タン(Tan 弾)・ソニャンダン(Sonyondan 少年団)よ。かっこいいよね。」
Aさん 「ところで、AB健康マイポータルのオレの健診結果画面に、“BMI”って書いてあったのは知ってるぜ。

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体重測定は、健康診断が身体検査といわれていた昭和の初め頃から導入されました。その後、平和な時代となり、飽食の時代を迎えると、肥満による健康影響が問題となり、体重測定は、生活習慣病予防や生活の質の向上を目的とした位置づけにシフトしています。

BMIは、(Body Mass Index ボディ・マス・インデックス)という、肥満度をあらわす体格指数です。
計算式は、BMI=体重(kg) ÷ {身長(m) X 身長(m)}です。BMIが22のときの体重が標準体重といわれ、統計上もっとも病気になりにくいとされる体重です。BMI25以上が肥満です。ちなみに新型コロナ感染症で、重症化リスクとされたのはBMI30以上の場合でした。ご参考に、身長170cmの人と160cmの場合での、BMIと体重の目安を一覧にします。ご自身の今の体重は、標準体重とどのくらい違いがありますでしょうか。

BMI身長160cmの方の体重身長170cmの方の体重
BMIが22の場合(標準体重)56kg64kg
BMIが25の場合64kg72kg
BMIが30の場合77kg87kg

肥満になるとどのような健康影響があるのか、今回は3つご紹介します。

1.メタボリックシンドローム

内臓肥満に高血圧・高血糖・脂質代謝異常が組み合わさることにより、心臓病や脳卒中などになりやすい状態

2.睡眠時無呼吸症候群(SAS)

脂肪がつくのは体の外側だけではありません。肥満の人は、軟口蓋や喉にも脂肪がつき、それによって上気道を狭め、SASになる可能性が高くなります。

  • 睡眠検診のまとめと報告~検診結果に応じて次なるアクションを~
    (オートバックス健康You Tubeチャンネル) (約12分間)

3.変形性腰椎症・変形性膝関節症

主な原因は関節軟骨の老化ですが、肥満が追い打ちをかけます。

“自分の適正体重”=“標準体重”とは言えません。体型はボディイメージでもあり、「昔から、からだは大きいほうだった」、「彼がふくよかな方が好きっていうの」「恰幅(かっぷく)がいいほうが、商売には都合がよい」など、いろいろな思いがおありでしょう。もしBMIは、なんとなくイメージがつきにくいと思われたら、20歳のころのご自身の体型と体重を思い出してみてください。(20歳のころに、すでに学生生活や就職後の不摂生で体重が増えているようでしたら、18歳の頃も思い出しましょう)その頃から、10kg以上体重が増えているとしたら、まずは10kg未満増加の範囲で、適正体重を考えてみましょう。そして、今の生活を快適に、将来の自分が病気で困らないように、自分らしくあるための体型にとって、理想の体重はどのくらいなのか、“体重測定”で、みつけてみませんか。

40歳以上で、BMIが25以上又は腹囲が男性85cm以上・女性90cm以上の方で、メタボ項目(血圧・血糖・脂質・喫煙)がある方は、特定保健指導で相談できます。該当の方は、是非、ご利用ください。

●BMI(e-ヘルスネット) https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-002.html