病院で、私は3割負担、おじいちゃんは1割負担の違いは何?

保健師コラム<2023年度(4月号)> シリーズ「上手な病院のかかり方」

第1回目は、病院で、私は3割負担、おじいちゃんは1割負担の違いは何? です。

先日、私の友人が旅先で急におなかが痛くなりました。近くにあった病院に駆け込み、治療は無事に終わったのですが、いざ、支払いとなった時に健康保険証を持っていなかったことに気づきました。病院からの請求は、約1万円ほど、いつも健康保険証を使用しての時は、3000円なのに・・・と泣く泣く払い、その後、自宅に戻り、健康保険証を持参して、再び病院に行き、7000円を返してもらいました。病院に再度行くまでの、旅費もそれなりにかかり、トホホだったとのことです。

旅行などに行くときは万が一を考えて、健康保険証を持っていきましょうね!

病院にかかるときには健康保険証を提示しますが、これにより病院側は、かかった医療費の3割は患者さんご本人へ請求し、残りの7割は健康保険組合に請求します。健康保険組合は、病気になった時に皆さんで助け合えるよう(相互扶助といいます)、皆さんから保険料を集めて、医療費などを給付しています。皆さんがオートバックスグループを退職すると、次に就職する健康保険組合に加入したり、お住まいの市町村の国民健康保険に加入することになります。

そして、どなたでも75歳になると後期高齢者医療保険に入ります。75歳以上で加入する後期高齢者医療保険でのご本人の窓口負担は1割でした・・。“でした”といったのは、令和4年10月1日から、75歳以上の方等で、一定以上の所得がある方は、医療費の窓口負担割合が2割~3割に増えるように変更になったためです。高齢になるとどなたでも、病院のお世話になる機会が増えます。日本は高齢化社会になっているため、医療費が増加しています。この医療費は現役世代の私たちが相互扶助してきましたが、現役世代の負担を抑え、国民皆保険を未来につないでいくため、病院にかかった時のご本人の窓口負担も変化しています。