急な入院で貯金が底をついた!困ったなあ・・

保健師コラム<2023年度(5月号)> シリーズ「上手な病院のかかり方」

第2回目は、急な入院で貯金が底をついた!困ったなあ・・ です。

先日、私の友人が健康診断でがんが見つかり入院して治療を受けました。治療は順調におわり無事、退院することになりましたが、病院からの請求書の金額欄をみると、○十万円以上の額が書いてありました。なんとか貯金を切り崩し、支払うことができましたが、貯金の残高をみて気落ちしていました。ところが、それから数か月後に通帳をみると、なんと健康保険組合から、支払った額の一部が振り込まれているではないですか。
びっくりして、健康保険組合に問い合わせてみたところ、
「それは【高額療養費】ですよ」と、お返事がありました。

窓口の支払いが高額になっても、あとから健康保険組合から支給されるので安心です

業務外の病気やけがの場合、被保険者および被扶養者は、外来、入院ともかかった医療費の3割の一部負担金を支払うだけで、残りの医療費は健康保険組合が負担します。一部負担金が高額になった場合でも、病院での支払いはご本人が窓口で支払いますが、そのような場合、貯金を切り崩したり、その後の家計にも影響が出てしまいますね。そこで、負担を軽くするために一定額(自己負担限度額)を超えた額が、あとで健康保険から支給されます(最短で診療月の3か月後の20日(休日は後ろ倒し)。これを「高額療養費」といいます。当組合では病院等からの請求に基づき自動計算を行っているので、ご本人からの申請は不要です。

それは助かる制度だけれど、実は貯金の持ち合わせも心もとない・・という方には、「限度額認定証」という制度もあります。これについては、次回でご紹介します。

●医療費が高額になったとき(オートバック健康保険組合ホームページ)
医療費が高額になったとき | オートバックス健康保険組合 (autobacs-kenpo.jp)